裏道万屋の事情

七瀬川さんの家へ到着したあたし達。


ってか、めちゃくちゃでかい!!!!

何がって、もちろん家が。

まるでお伽話に出てくるお城に来たんじゃないか??って勢いだ。いやこれマジで。


家へ入るなり、


「「「「お帰りなさいませ、総司様。」」」」


たくさんのメイドさんやら執事さんやらが声をそろえて言う。

メイド喫茶か??
メイド喫茶だったのかこのお城は??!!(※家です)


「ああ、ただいま。高階、この方達を客間へ案内してお茶を差し上げてくれ。」

「かしこまりました。さぁ、こちらへどうぞ。」


高階と呼ばれたまだ見た感じ若い執事さんがあたし達を客間へ案内してくれた。


『で、具体的にはどんなプランで行くんですか??』

「とりあえず、愛羅さんのことを僕達が七瀬川さんに頼まれて偵察してるっていう警戒は最初に解いた方が良いね。」

「まずは普通に世間話からだな。それから徐々に核心に近付ける。」

『やっぱいきなり聞く訳にはいきませんよねー。』

「心の問題はデリケートだからな。」


…………………………。


「…おい。何だよその笑い堪えたような変な顔は。ブサイクだぞ??放送禁止だぞ??」

『いえ…まさか輝さんの口からデリケートなんて単語が飛び出すとは……。』

「…てめーどーいう意味だ。」


そーいう意味っス。


「まぁまぁ二人とも。」


弘さんが制止する。

その時、七瀬川さんが部屋に入ってきた。


「愛羅に、気分転換に私が連れてきた人達と話すよう言ってきた。愛羅の部屋に行くから付いてきてくれ。」


あたし達は七瀬川さんの言葉に従い、七瀬川さんの後に続いた。