裏道万屋の事情

愛羅にあたしの学校の話を聞きたいと言われたあたしは、思いつくままに学校のことを話した。


『―――でねっ!!!!何てあだ名だと思う??!!『裏番長』だよ?!『裏番長』っ!!!!有り得ないっての!!!!』

「ふふっ…菜子ってお強いんですのね!」


この際、自分の不幸だって笑いのネタである。

でも天使のような愛羅が笑ってくれるならそんなこと朝飯前だゼっ!!!!



って何かあたし変態っぽい…??



そんなことはないよね、うん!!だって愛羅マジ可愛すぎなんだも〜んっ!!!!


「でも、楽しそうで羨ましいですわ…。学校、一度行ってみたいです。それで、放課後に友達とどこかに寄って―――そういうこと…してみたかったです。」

『えっ??愛羅って学校に行ってないの?!』

「はい…。その代わりに勉学は専属の先生が毎日教えに来てくれるんです。」

『どうして学校に行かずに…??』

「お父様が、学校なんて危険だ、それに家の方が私も楽だろう、って…。」

『そっか……。』


正直驚いた。
それに原因が分かった。

七瀬川さんが過保護過ぎるんだ!!!!!!
まさか学校すら行かせてもらえないなんて…。

そりゃあ抜け出してでも外にも出たくなる訳だ!!