裏道万屋の事情
「とにかく、だ。今日も愛羅は脱走を計画してるはずだ。愛羅が抜け出した後を尾行して、自由になりたい云々の先にある核心となる原因を突き止めるぞ。」

『でもさ、抜け出すこと分かってんのに何で毎度毎度脱走されちゃうのかな??見張り強化すれば防げちゃいそうじゃん!!!!』

「それが…ああ見えてなかなかやるらしいよ、あのお嬢様。」

『…??弘さん、それってどーゆう――』





「きゃあああああ!!!!愛羅様が高階様を気絶させてまたいなくなりましたわ!!!!」





メイドさんの叫び声が聞こえた。


…気絶………??

しかもさっきの執事さん…??





「脱走した愛羅発見。追うぞ!!」

「了解!!」

『うん…ってか、一体何が…??』

「愛羅ちゃん、昔から護身術として拳法習ってるらしいよ。だから、見張りの隙を突いては急所を軽く叩いて気絶させて脱走するんだって。」








((((Σ(゚Д゚;) ))))







マジか!!!!

あたしの可愛い愛羅が??!!






「おい考え込んでないで急げ!!あのお嬢ああみえてすんげぇ足早えぇぞっ!!!!」









オー…
MYエンジェル愛羅――


そんな君も素敵さ――…
ふふ………










「ばかやろう!!早くしやがれっ!!!!」



微かな笑いを浮かべているあたしを見兼ねて、輝さんはそんなあたしの腕を引っ張って走りだした。


愛羅…

そんなに急いで一体どこになんのために向かっているの………??


教訓 5... -end-
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