裏道万屋の事情
何を思ったのか、無意識のうちに色々叫びながら町内一周マラソンを終えたあたしは、すっかり日が暮れた頃に帰宅。


リビングへ行くと弘さんが夕飯の支度をしていた。

ちなみに、あたしが課題を頑張っている間は弘さんが家事をやってくれることになっていた。

弘さん相変わらず優すぃ〜!!



…どこかの誰かさんと違って。


「あれ??菜子ちゃんどっか出かけてたの??」

『ちょっと課題が終わった喜びを体で表現しに。』

「そっか。課題終わったんだ!!良かったね。」

『まぁ何とか…。嵐のおかげですけどね!!』

「あははっ、嵐くん頭かなり良かったでしょ??」

『はい。そりゃーもうピタゴラス並に良かったです。ってか、彼はもはや神の領域に足を突っ込んでますね、はい。』


ホント凄かったよ、うん。

「だよね!!あ、そーいえば嵐くんまだ玄関に靴あるから家に居るみたいなんだけど、まだ菜子ちゃんの部屋に居るのかな??もうそろそろ夕飯にするから呼んできてもらえる??」

『I see♪』

「おっ、ちゃんと勉強効果出てるね!!」

『これ覚えたんで使ってみたかったんですよ〜。じゃ、呼んできます。』



あたしは部屋に向かった。


『嵐〜〜??もう夕飯だ、って………』



ドアを開けると、床に転がってる嵐が居た。

いや、本当にポイッてほっぽられたように転がってるんだってば。



『嵐ー……って寝てるし。』



すっかり熟睡のご様子。

まぁこの8日間、ずっとあたしに付き合ってくれてたんだもんね。

そりゃ疲れる訳だよ!!
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