俺様姫とヘタレ王子の恋愛事情
「ほんと、いとちゃん面白過ぎ(笑)」
『事実を述べたまでだ。』
私はフンッと鼻を鳴らした。
「そう言えば、ヘタレ教師観察なうってどうしたの?」
『楓があのヘタ…小野先生を観察してみろって。』
「いとがね、小野先生と喋るのも嫌なくらい毛嫌いしてるから。いい所もあるから観察してみたらって事で観察中なんだよー!」
「そうなんだ。いとちゃんも小野先生が好きなのかと思った。」
私があのヘタレを?!
『健斗くん、恐ろしいことを言わないで!ないない!絶対ない!』
考えただけで鳥肌がっ!!
『ヘタレな奴には興味ないよ。』
「……よかった(ボソッ」
「あ!チャイム!二人共急ごう!!」
健斗くんが何か言ったと思うんだけど、チャイムで聞こえなかった。
話している内にヘタレも居なくなっていて、私も急いで移動した。