俺様姫とヘタレ王子の恋愛事情




『お昼観察なう。』


今日は楓が購買に行く日なので、いつものようについて行くとまたまた女子に囲まれてアタフタするヘタレを発見した。


私はお弁当持参だから、購買前の廊下の壁にもたれてヘタレを観察していた。


「小野センセーお昼一緒に食べよぉよー。」


「えー、センセーは私と食べるのー!」


ウザっ
あーあ、あんなに腕絡めちゃって。
ヘタレもハッキリ断ればいいのに、服引っ張られてっ


!!


『チッ』


体が勝手に動いてた。


『あんた達いい加減にしなさいよ。ヘタ…先生も大丈夫?』


コケそうになった、小野先生を私が抱きかかえる感じになった。


「「ひ、姫様!!」」


「「キャーー!!!」」


「いと!なんの騒ぎ?!……え?え?えええええ?!!」


周りの生徒の悲鳴に人混みをかき分けてきた楓が一番驚いていた。


『チッ。先生、早く立ってくれない?いくら私が完璧でも男の人支えるのには限度があるから。』


「す、すいません。」


ヘタレは慌てて立ちがり頭をペコペコ下げた。
こんな時までビクビクして。
助けてやったのにイライラする。
……それより


『あんた達、先生に言うことあるんじゃないの?』


ヘタレを引っ張ってた二人を見た。


「「せ、先生、ごめんなさい!!」」


私は二人が謝るのを確認して、無言でその場を後にした。




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