俺様姫とヘタレ王子の恋愛事情
☆01-2 観察二日目
『ヘタレ教師観察二日目なう。』
「今日もかっこいいなう(笑)。」
『なんかそれ、私が言ってるみたいになってるからやめて。』
「えー(笑)」
『チッ。』
誰がかっこいいなんて思うか!!あのヘタレをと思いながら楓を睨んだ。
「ごめんって!睨まないで!」
『その冗談、タチ悪いから。』
「いとちゃん、今日も小野先生観察中?」
私と楓の所に椅子を持ってきてニコニコしながら座る健斗くん。
『まぁね。とりあえず一週間、観察すると決めたからね。』
教室からグラウンドを見て、ため息をつきながら机に伏せた。
「キャー!いと!今見た?!小野先生の笑顔!!」
只今、昼休み中。
グラウンドでは生徒と一緒にサッカーをしてるヘタレがいた。
『………ムカつく(ボソッ』
私は誰にも聞こえないように呟いた。
だってムカつく。
ちょっとかっこいいと思ってしまったから。