俺様姫とヘタレ王子の恋愛事情
授業も終わり、いつも通り帰宅する私と楓。
そろそろ夏休みの予定組まないといけないなぁ。
『楓、もうすぐ夏休みだけど、どうする?どっか旅行とか行く?』
「あー……彼氏とデートが……」
『は?!楓、彼氏いたの?』
「う、うん。凄くかっこいい彼氏が!てへぺろ(笑)」
『何が“てへぺろ”だ!どこのどいつだ!!私から楓を奪った野郎は!!』
「…………」
両手の人差し指をツンツンと合わせ、黙ってモジモジ照れる楓。
『私の知ってる奴か?』
「う、うん。」
あー、えー、まさか……
『まさか、浩兄?』
ボンッと聞こえそうなくらい真っ赤になる楓。
マヂかぁ……
『い、いつから?』
「中三の夏休みくらいから……」
『もうすぐ一年じゃん!!』
そんな前から!?!?
だから楓の恋バナとか聞いたことなかったのか。
『とりあえず今日は私の家に泊まりなさい。色々聞くから!これは決定事項。』
「は、はい。」
そう言って楓は着替えを取りに帰った。