俺様姫とヘタレ王子の恋愛事情
私は下を向く天使様の前にしゃがみ、手に触れた。
『お兄ちゃんは天使様ですか?』
「どうしてそう思うの?」
『だって試合でお兄ちゃんの背中に真っ白で綺麗な翼が見えたから。』
私はニッコリと笑う。
すると天使様も笑ってくれて
「俺には君の方が天使に見えるよ?」
そう言われて、凄く嬉しくて恥ずかしかった。
『えへへ。本当?』
「うん。君、名前は?」
『おうか いと!』
「いとちゃんか。可愛い名前だね。」
可愛いって言ってもらえて私の顔は真っ赤だったと思う。
私も天使様の名前が知りたくて
『お兄ちゃんは?』
「俺は…「いとー!!帰るぞー!」
『はぁい!お兄ちゃん、ごめんね、帰らないと。』
「いいよ。じゃあね、いとちゃん。」
浩兄に呼ばれて私は走って向かった。