俺様姫とヘタレ王子の恋愛事情




先生に説明を終えた私達はまたDVDを見始めた。
相変わらず、楓はキャーキャーと叫んでいた。
チラッと見ると楓は浩兄に抱き着いていて浩兄は嬉しそうだった。


『リア充め。』


「どうしました?」


『あの2人はいつもあんな感じなんですか?』


「そうですね。外ではイチャつけないので家ではできる限り引っ付いてるみたいですよ。」


あははと笑う先生。
先生はこの状態を1年間も…と思うと少し可哀想に思えた。
まぁこれから私も味わうわけだけど。


『鬱陶しいとかと思わないんですか?』


「仲がいいのはいい事ですから。そりゃ羨ましいとは思いますけど…」


『まぁそうですね。私も先生も早く恋人出来るといいですね!』


そう言って私はDVDに集中した。


「……僕は今のままでいいです。」


『ん?何か言いましたか?』


「いえ。あ、もうすぐクライマックスですよ!」


先生が何か言っていたような気がしたのだけど、食い入るようにDVDを観る先生を見て笑ってしまった私は気に止めなかった。




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