俺様姫とヘタレ王子の恋愛事情
新任に騒がれる程のイケメン教師がいると噂になっていた。
だが、私は一ミリも興味がなかった。
「いとー!噂のイケメン教師見に行こうよー!」
『めんどくさい。』
「そんなこと言わずにさぁ。」
『ただカッコイイだけなら、パパの方がいい。』
そう。私のパパはその辺のイケメンよりカッコイイ。
だから私の基準はパパだった。
「いとのパパもカッコイイけど、小野先生はカッコイイだけじゃないんだって!」
楓はイケメン好き。
このまま喋らせていると収集がつかない。
小野先生は数学教師。
1年生の担当もしているが私のクラスは小野先生ではなかった。
だから数学準備室に行かないといけない。
それがめんどくさい。
『はぁ…わかったよ。』
「やった!早く行こー!」
私は楓に引っ張られ、渋々ついて行く事にした。