俺様姫とヘタレ王子の恋愛事情
【01】ヘタレ観察週間

☆01-1 観察一日目





『ヘタレ教師観察なう。』


「そういうのってSNSとかで呟くもんじゃないの?(笑)」


『ちゃんと観察してますよアピール。』


「何それ、あはは!!」


私は楓に言われた通り休み明けから、ヘタレ教師の観察をする事にした。
そして只今、三時間目の移動教室為、歩いていたら女子に囲まれてアタフタしているヘタレを発見。


『5月◎◎日、月曜日。廊下で観察なう。』


「だーかーらー(笑)」


楓のツボに入ったのかお腹を押さえながら爆笑していた。


「てか、それ、日記に書くもんじゃない?観察日記的な(笑)」


『は?なんで私が態々あのヘタレの為に日記という書く作業しないといけない訳?それに私は記憶力あるから頭の中で日記書いてるのよ!』


「あはは。でも一週間分でしょ?」


『たかが一週間分。私の脳はそれぐらい覚えてるよ。てか私の脳に記憶される事に感謝して欲しいわ!』


「それにしても小野先生人気だねー!」


『やはりみんな見た目に騙されているのか?』


「まぁ、若いし、イケメンだしね。目の保養みたいな?」


『見た目も大事なのはわかるけど、アレはないわぁ。私みたいに全て完璧ならわかるけど。』


「……プッ。」


『「え?」』


後ろから声が聞こえて私と楓が振り返ると健斗くんが笑い過ぎで出た涙を指で拭っていた。




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