語り話
楽しかった。

何気ない会話をすることがこんなにも楽しいとは思わなかった。

俺は今趣味なんかじゃなく、女子と普通の会話をしているんだ。

それがなんだか嬉しくて、そんな理由であの子の事をもっと知りたいと思った。

幸いにも俺にはあの子の情報を集めるのにいい存在がいた。

俺は早速、リンにメッセージを飛ばした。

リンの話によるとあの子は同学年で他クラスの友達らしい。

ネットとリアルのキャラはほとんど同じで、いつも笑顔の元気な子らしい。

サイトのトプ画は本人らしいが、服装がボーイッシュで髪型もベリーショートのためパッと見は男に見えないこともない。

それを自慢にもコンプレックスにも思っているらしいこと。

音楽が好きで軽音部に入っていること。

そして何より大切なこと。

彼女はフリーだった。


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