語り話
彼女のメアドを知って何日かたった頃、誰かからメアド変更のメールが届いた。

"佐伯柚真"

全く心当たりのない名前だった。

どちら様?と送るとすぐに読み慣れた文面が届く。

ーーーーーー
ごっめん!ごめん!
私だよ、マオだよーんww
ナカムーには名前教えてなかったもんね
((((;゜Д゜)))


相手が誰だかわかったとたん、俺は嬉しくなった。

彼女の名前を知れたからか、俺にも連絡先を教えてくれたからかよくわからないが。

この事がきっかけで俺達は自分の事をもっと話すようになった。

一番は名前で呼び合うよになったこと。

そして互いの顔写真を送ったことだ。

マオはサイトの写真よりも髪が長くなり、何だかとても美人に見えた。

それに引き換え俺は…

ビクビクしながらもマオに写真を送る。

返信が来なくなるかもしれない恐怖はあっという間に消えた。

ーーーーーー
ぶっさいくやなぁww
髪型とメガネと服装変えたら?
なんか残念だよ?(ノ_・。)


一番最初が罵倒とは、なんとも彼女らしくて笑えた。

そして心底安心した。

あぁ、俺はこの子に恋をしたい。


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