語り話
マオ《頑張ったね。

彼女だった。

どこか待っていた気がする。

彼女がなんて言ってくれるかを。

━━ピコン

マオ《一人で抱えて大変だったでしょう?
  僕らに頼ってもいいんだよ?
  いざとなったら
  僕がそんないじめっ子共なんて
  殴り飛ばしてやんよ!(`・ω・´)

証拠も確信もない、適当であやふやな言葉。

だけど。なぜかはわからないけど、心強かった。

彼女の言葉を筆頭に他の二人も僕を守りたいと言ってくれた。

このとき初めて悟った。

このチャットは彼女中心に回っているのだと。

周りから信頼され、権力のある彼女が羨ましかった。

そんな彼女に憧れた。

そしてそんな彼女がこんな僕を気遣ってくれる。

もう理由は十分すぎた。

僕は彼女にきっと恋をしている。

それからは早かった。

僕は初めての気持ちを彼女に知ってもらいたかった。

ただ伝えたくて、無我夢中で彼女の個人チャットにメッセージを飛ばした。

相談をしたいと彼女に言うと、彼女はいつものように明るく承諾してくれた。


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