お子様的お坊ちゃま的理論。
「キミの拳に惚れた!!よって今日からキミは僕の彼女だ!!」


「…言ってる意味がよく分かんないんだけど。」

さすがのあたしも怒りを通り越した。


呆れた?…まさにそんな感じ。


本当コイツ何言ってんの…?

ひょっとして、殴られた反動で頭おかしくなったんじゃないか?


「だ~か~ら~、今日からキミは僕の彼女!!僕が気に入ったものは全部僕のものだからね。」


お前はジャイアンか!!


「僕に見初められるなんて、とてつもなく光栄な事なんだからね~。」


何誇らしげに言ってんの。

やっぱ、頭打っておかしくなったとしか思えない。


「とりあえず、頭殴ってごめん。あの…病院行った方がいいかもよ…?」


「何言ってるんだ。僕は至って正常だよ。」


「いや~そうとは思えないんだけど…。」


「遥様は至って通常通りでございます。御心配には及びません。」


「うわっ!?だ、誰お前!?」

車の運転席から誰かがいきなり出てきた。


「これは御挨拶が遅れました。私は遥様の執事の羽賀野でございます。」


「し、執事ー!?」

何、コイツ何者なの!?
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