お子様的お坊ちゃま的理論。
「あぁ、僕も自己紹介していなかったね。僕の名前は二階堂 遥。親が二階堂グループの社長なんだ。」


「二階堂グループってあの…?」


「そう、IT関連の企業だよ。」


二階堂グループは企業関係疎いあたしでも知っている大王手だ。


「すごいでしょ。僕に頼めば手に入らないものは一つもないよ。ねぇ、もっと僕の事好きになった?」


「だから、何言ってんの!?あたしアンタの事好きとかじゃないし!!てかむしろ嫌いなタイプ。」


「そ、そんな…今までの女の子は皆これでもっと好きになったって言ってくれていたのに…。」


「そんなのアンタのお金が目当てに決まってるじゃんか。」


「そんな事は…。」


「まぁ、せいぜい頑張りな。」

もうこれ以上関わりたくないと思い、この場から勢いよく立ち去った。



「キミのそんなクールな所も好きだー!!」

ヤツが絶叫しながら追いかけてきた。


「着いてくんなー!!」





そう、これがヤツとの出合いだった。

あれから、あたしとコイツの戦いの日々が始まった。
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