☆生徒会長と幽霊☆
『私、まだやりたい事沢山あるのに!!』
高校始まったばっかりで、学校帰りに友達とカラオケに行ったり、恋をして彼氏を作ってデートしたりとか、何にも出来てないのに……
『死んだなんて、嘘だよね………?そうだ、家に帰れないのかな!!んうーっ!!』
ジタバタと体を動かして何とか下に降りようとするが、全く降りれる気配がない。
さ、下がれない!!
もう、なんなのーー!?私ずっとここに浮いてなきゃなんないの!?
なす統べなく項垂れる。
夕暮れがさらに私の心を寂しくさせた。
ーつまらないな。
『…………え?』
突然、声が聞こえた。
ー第一、俺の人生は上手くいきすぎてる。特に代わり映えしない毎日の繰り返しだろ。
『………えぇ、どんだけ!?なら良いじゃん!』
というか、生きてるだけで私は羨ましいのに!!
ー楽しい事というのも、よくわからない。そんなモノが生きる上で必要なのかも考えものだな。
『カッター!!頭、固すぎだって!!』
誰の声なんだろう……
何て言うか、生きてるのに勿体無いなぁ………
楽しみが生きる上で必要か?
そんなの、必要に決まってるじゃん!
ー人生、こんなものか。実につまらない。
『こら!つまらないなら寄越せぃ!って……えぇっ!?』
ーグインッ!!
体が急に何処かへと引っ張られる。
そこで、プツンッと意識が途絶えた。