☆生徒会長と幽霊☆
お弁当を食べ終えると、良正君は学校行事の書類を取り出して、ボンッ、ボンッと生徒会長の印鑑を押し始める。
『あ、今朝話してた合宿の??どこに行くの??』
「山だ、そこでウォークラリーをする」
『随分とハードだね。でも、楽しそう!いやぁ~、楽しみだなぁ♪』
体力には自信あるし、山にウサギとか猿とかいるかな!?
野生の動物とか見てみたい!!
それに、ウォークラリーとか冒険みたいで楽しそう!
『家帰ったら、準備しないとね!』
「なんでお前が楽しそうなんだ?それに、合宿は5月だ。準備をするにしては早すぎる」
呆れた目をする良正君に私はむくれる。
『良正君が行くって事は、必然的に私も行くって事だもん!それに!冒険とかロマンがあって楽しみじゃん♪』
「お前、合宿にもついてくる気か?勘弁しろ」
そんな事言われても、離れられないんだもん!
離れられるのはせいぜい数メートル。相手の姿が確認出来る距離内だけだ。
『離れませんよーだ!私、良正君に取り憑いてるもんねー!』
「お前といると、煩くて敵わん」
言い合いをしながら、あっという間に過ぎた昼休み。
友達がいたら、こんな風に過ごしていたのかも……
感傷的になりそうになって、首を横に振る。
今は、何も考えたくない。
私がこの先、どうなるかなんて、私にも分からないんだから………