☆生徒会長と幽霊☆
『じゃあ、単刀直入に、言わせてもらうけど!!私は幽霊です!!どうだ!』
何が『どうだ!』と胸を張れる事なのか、自分でも分からないけど、男の子にギャフンと言わせたかったのだ。
「はぁ…俺は、貴様のお遊びに付き合う暇も時間も無い。どうやら、警察を呼んだ方が良さそうだな」
呼んだって証明出来ないよーだ!!
てか、見えないってば!!
『私、見えないと思うよ?変人扱いされるだけだってば、止めときなよー』
「冗談だろ、俺は非科学的なモノは信じない」
男の子は眼鏡をクイッと人差し指で押し上げる。
『でも、私さっきからあなたの目の前にいるのに』
「は…?冗談は止めろ」
さっきから「冗談だろ」ばっかり。
だから、本当なんだってば!!
どうしたら信じてくれるの!?
『じゃあ、部屋中探してみてよ!本当にいないから!』
「あ、あぁ……」
すると男の子は押し入れや机の下、窓の外まで隅々と探し始める。
そして、脱力したように床に座り込んだ。
「ど、どうなってる……?」
『でしょ?だから言ったのに!』
声をかけると、男の子はガタガタと震え始める。
「あ、ありえん。幽霊とか、そそそ、そんな…」
『非科学的なモノ信じれない?』
でも、現にここにいるしね。
私も、自分がそうなってはじめて存在するんだって知ったし。