☆生徒会長と幽霊☆
「仮に、仮に貴様が幽霊だとしてだ」
『仮にじゃなくて幽霊なの!』
この人、意地でも幽霊を認めたくないんだなぁ……
つい、苦笑いを浮かべてしまう。
「お、俺に何の用だ……」
『用は無いんだけど………』
私の体が男の子から離れない。
男の子の動きに合わせて一緒に動いている始末だ。
『離れられないっていうか………』
「おい!?な、俺に取り憑くな!!」
そんな事言われても!!
取り憑きたくて取り憑いたわけじゃないのに!!
「と、とりあえずだ。落ち着け」
『あなたがね!』
私はビックリするくらい落ち着いてるもん。
幽霊になっちゃったっていうのに、私ってばお気楽者だよね(笑)
「こ、こここういうのは専門外なんだよ。クソッ、訳が分からない」
『まぁ、まぁ。こうなったら仲良くしようよ!私、一人で寂しかったんだ』
こうやって私の存在に気づいてくれたのは、この人だけだもん。だから、すごく、嬉しかった。