☆生徒会長と幽霊☆
「ふざけるな。幽霊と仲良くなんか出来るか!」
ドライだなぁー。
こんなツンケンしてたら、イケメンなのに勿体無いよ、本当。もっと笑顔でいたら良いのに!
『とりあえず、自己紹介ね!私は三塚 樹っていうの!高校一年生、花の16才♪』
「何が花だ。幽霊ならとっくに散ってるだろ」
『ひっどーい!!』
ま、上手い事言うなぁ、とは思ったけども!!
もーう、卑屈人間め!!
『ね、名前教えてよ?』
「何で、俺が…」
『ねーねー!!』
「煩い!!ったく、木田 良正だ!!」
きだ、よしまさ………?
よしまさ………
『ぷっ……』
「おい、何故笑う」
眉間に皺を寄せた顔が何にもない天井を睨み付ける。
『なんか、昔の人みたい!』
しゃべり方といい、その名前といい………ウケる。
「おい、年上に対して失礼な奴だな、貴様は」
『へ?良正君の方が年上なの??』
「俺は18だ。というか、馴れ馴れしく下の名前で呼ぶな、幽霊」
18才!!?
じゃあ、高校生3年生なんだぁ!
2つも年上だったなんて………
「というか、良正君!私は幽霊に違いないけど、樹って名前があるんだから、名前で呼んでよね!」
「黙れ、幽霊。俺は受験を控えているんだ、貴様にかまけている暇は無い!」
『受験?あ、そっか!!来年は卒業だもんね!』
でも、まだ学校が始まったばっかりだったような……。今、何月なんだっけ……
『良正君、今って何月??』
「…そんな事も知らないのか。4月26日だろ」
あ、そうなんだ。
良かった、私の記憶と同じだ。