黒田さんと山海くん
あれから1週間後の月曜日・・・
いつものように本をよんでいたら、廊下が騒がしくなった。
直人か。今日もうるさいな。
そう思って時計を見てみると、直人が来るには早い時間だった。
誰だろ?直人が早く来たとしても、こんな時間には来ないし・・・
転校生?でもこんな中途半端な時期にこないし・・・
考えていると、女子のかたまりがクラスに入って来た。
同じクラスの人・・・? じゃあやっぱり直人かな?
あ、こっちに来てる。
そのとき女子に囲まれてる人がみえた。
直人じゃない。・・・涼聖くんだ。
「髪切ったんだ。」
思わずつぶやいた。涼聖くん、好きな人にアプローチできたかな?
「美麗さんおはよう。」
なんとか席に着けた涼聖くんがあいさつしてきた。
その時まわりの女子は、「この人水国なの!?」と驚いていた。
「涼聖くんおはよう!髪切ったんだね。」
私が涼聖くんに話しかけると、「なんであんたが話かけるのよ!」という目で見られた。
「うん。なんかすごいことになったけど・・・」