黒田さんと山海くん

借り物競走は、出てる人とは一緒にゴールしちゃいけない。


紗樹はカードを見て私を見たから、たぶん私に当てはまる条件だと思う。


紗樹は応援席に行くと、佐藤君を連れてきた。


佐藤君と私の共通点は・・・眼鏡だ!!


「2ーB里見さんのお題は…眼鏡をつけてるクラスメイト!合格!」


ゴールにいる司会者がそう言った。


あ~。確かに私に当てはまる。


紗樹は無事、1位でゴールした。


「では、次の列並んで。」


そう言われてスタート位置に並ぶ。


うっ緊張する。


「位置についてよーい」


バンッ!


カードに向かって走る。


そして、カードを取る。


・・・えっと、『一番仲がいい異性』


これは・・・涼聖くんだね。


涼聖くんはどこに・・・いた!


ゴール手前の所にいる!


「涼聖くーん!」


涼聖くんに向かって叫ぶ。


「え?僕!?」


涼聖くんは驚いて、あたふたしてる。


「涼聖くん!行くよ!」


涼聖くんの手を掴んでゴールに向かう。
・・・ゴ、ゴールした。


疲れた~。  


「2ーB黒田さんのお題は・・・1番仲がいい異性!合格!」


私も1位でゴールした。


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