黒田さんと山海くん
席に戻ると、水国くんが質問してきた。
「黒田さん。あの人って漫研の部長?」
「そうだよ。」
「意外な人が部長なんだね。」
「彼女さんと同じ部活になりたくて漫研に入ったんだって」
「そんな理由で部活に入ったんだ」
水国くんがあきれたように言う。
そのとき、廊下が騒がしくなった。
毎日これを聞くとなると頭が痛くなる。
そう思った時、その騒がしい原因が教室に入ってきた。
光の当たり方によっては金髪にも見える髪、スッっとした鼻、パッチリした目、少し着崩ずした制服。
3年前はこんな風じゃ無かったのに。すごく変わったなぁ
教室に直人が入って来た。直人が黒板を見に行って、席に着く。
その間も取り巻きの人達が直人のまわりにいて、一緒に動いてる。
水国くんもうるさくて嫌なのか、机を出来る位後ろに下げてる。
この騒ぎが1年も続くのか・・・
キーンコーンカンーコーン
チャイムが鳴って取り巻きの人達が帰って行き、静かになる。
「お前ら並べ~!」
担任がそう言いながら教室に入ってくる。