黒田さんと山海くん

「美麗って誰と隣になりたい?」


紗樹が振り返って聞いていた。


「別に誰でもいいかな。紗樹は?」


「私もー!でも、美麗の近くがいい!」


「それ私も!!」


「女子もくじ引きに来い。」


先生がそういったから、黒板へ行く。


ぱっぱっとくじを引いて、くじに書かれてる番号を確認する。


「紗樹どこだった?」


「廊下の方だよ~美麗はどこだった?」


「私、窓側の席だった。」


紗樹と離れちゃうなぁ。


「離れちゃうね。」


「うん。あ、でもいい人と近くになれるかもよ。」


紗樹だったら芦原くんとか・・・


「うん。そうだよね!」


私もいい人と近くになれるかな?

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・・・ほとんど人が変わらない!


私の隣が直人で、後ろが涼聖くん。


あと涼聖くんの隣が、明美さん。


明美さんは明るくて男子にも女子にも人気な人。


「美麗これからよろしくな。」


直人が話かけてきた。なぜ?


「え?あ、うん。」


「そんなに驚くなよ。」


「だって直人とは思えない発言だったから。」


思った事をそのまま言った。


「っ!!べつにいいだろ。まともに話したのは3年ぶりなんだから。この前は酔ってたし・・・」


そう言ったら、直人の顔がカアーっと赤くなっていった。


どうしたんだろう?

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