黒田さんと山海くん
「じゃあ、夏休みあけたら芦原君に積極的に話しかけよう!」
「うん。・・・でも、芦原君の迷惑にならないかな?」
なんと乙女チックな考え!
「大丈夫だよ紗樹。芦原君は絶対にそんな事思わないよ。」
芦原君は絶対喜ぶよね。
「そうだと良いけど・・・でも、頑張って見る!」
あ、そうだ。
「紗樹。ここに芦原君呼ばない?」
「え?」
「せっかく浴衣着てるから、見せようよ。」
私がそう言うと少し紗樹は考えて、何かを思い出したようで、笑顔になった。
「じゃあさ、水国くんも呼ぼうよ。」
え?何で?・・・あ、でも水国くんを呼べば、2人ずつで別れて回ろうって言えるな・・・
「うん。わかった。じゃあまずは直人に電話するね。」