黒田さんと山海くん
Winner
画面にそう表示される。
「嘘でしょ!?」
「すげぇ」
周りがざわめく。
まぁ、それも無理はない。
だって私、最難関のレベルに挑戦して勝ったから。
実はとあるシューティングゲームの世界大会(と言ってもほぼ日本人)で2位なんだよね。
そのゲームグロいからやっている人はいないと思う。・・・もちろん、私が2位だって事も。
「美麗さんすごい!あんな難しいのよく出来ますね!」
「いや、偶然だよ。」
今回はとても運が良かったと思う。
たまたま行った方に敵がいたし。
「僕のあのレベルでやってみようかな?難しいけど、楽しそうだし。」
「うん!涼聖くんこの前スマホのゲームやってた時、めっちゃ反射神経よかったから、クリアできると思う!!」
この前、涼聖くんとスマホゲームで対戦したんだけど、めっちゃ反射神経良くって負けたんだよね・・・
「じゃあ、やってみる!」
そう言って涼聖くんが満面の笑みを浮かべた。
・・・おい。涼聖くん。今日はテンション高いな。
いや、良いことだよ?文化祭だからテンションあがるよね。分かるよ。でもそれをやると、まわりの女の子達が『GameOver』になっちゃうよ。
というか、もうすでに周りの女の子達の顔が真っ赤だよ。
これから涼聖くんにはあの天使スマイルを控えるようにしてもらおう。