黒田さんと山海くん

「もって事は、美麗さんもやってるの?」


「うん!でも、まさかやってる人が近くにいるとは思わなかった・・・」


「僕もです!・・・今度、一緒にオンライン対戦で戦いませんか?」


「戦う!うわぁ楽しみ・・・涼聖くんって、ハンドルネームなに?」


オンライン対戦するには、対戦する人のページに行って申し込みしないと一緒に戦う事が出来ないから、名前を知らなきゃいけない。


「霧都って名前です。」


霧都(キリト)?


どっかで見たことある・・・



「あぁ!」


「え?美麗さんどうかしましたか?」


「霧都ってあの霧都!?・・・もしかして涼聖くん、この前の大会で優勝した?」


「はい。そうですけど・・・?」


「やっぱり!あんなすごい人と私、友達なんて・・・!」


大会で優勝した人だったら、あのレベルをパーフェクトでやり遂げられるのも納得する。


大会は、オンライン対戦で特定のマップで戦って、どれだけのポイントを稼げるかというもの。


私と霧都のポイントは桁が違っていた。


夏休み中の大会だったから、ログイン時間にほとんど差はないはずなのに・・・


技術の違いなんだろうな・・・


「そんなすごくないですよ。あの時は運が良かっただけです。」


「でも、涼聖くん・・・いや、霧都ってぶっちぎりの1位だったよ?私あんなにポイント稼げないよ。」


「美麗さんは何位だったんですか?」


「2位だった。」


「2位!?美麗さんも十分すごいです!今度一緒に戦うのもっと楽しみになってきた!」


その後、涼聖くんと文化祭をまわりながらそのゲームの話で盛り上がったのは言うまでもない。
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