君に届くまで。




「..あ、そうだ。」


俺は彼女に渡そうとポケットに入れていたモノ
を取り出そうと、ポケットに手を突っ込む。



.......あ、れ?


.........ない...?



「....どうしたの?」


不思議そうに首を傾げる彼女に

俺は「ううん、なんでも。」っと言って笑って見せた。



また、俺達は手を繋いで立ち上がった。

そして、また町をふらふらした。



__冬は日が落ちるのが早い。


俺達は彼女の家の前にいた。


いつもならこのまま

「じゃあ、またな。」って

玄関に入る彼女を見て帰る。


__でも、今日は違った。



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