君に届くまで。




「.......は?」


「......もう、いいんだよ。」


そう言って瞳に涙を溜める彼女。


「.....だから...何がもういいんだよ...」


「......本当はもう...わかってるんでしょ?」


「..........え?」


__わかってる?

__何を?



「......一年前のこの日」


「............」


「.....私、待ち合わせ場所でずっと待ってた。」


「............」


「....あなたを待ってた。」


「.............」


「.........でも」



_ズキン...ズキン...ズキン...

__あぁ。ダメだ。頭がズキズキして止まない。




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