見えない異変
じゃあ、何を、何を出せば証明できますか?

美帆はいるんです!

信じて下さい!

それに、おかしいと思いませんか?

いない人を探してくれなんて頼む人がいますか?

私は必死だった。

このままでは勘違いされて美帆が探してもらえなくなくなる。

しかし、警官は言うのだ。

あなたが言いたいことは分かります。

ですが、加藤さんは恐らくいないんですよ。

あなたの想像に過ぎないんです。

意識が遠のきそうになりながら訴えた。

そんなわけない!

そんなわけ、ない。

だって、一緒に旅行にも行ったし、これまでずっと話してきてた。

幻覚なんて、そんなわけ。

そう言いながら、一方ではもしかしたらこの警官の言う通りかもしれないと感じていた。
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