見えない異変
その時、チャイムが鳴った。

時計を見ると、救急車を呼んでから5分ほど経っていた。

こんなに早く着くとは頭が下がる。

急いで玄関へ行った。

そこには二人の救急隊員がいた。

どちらですか?

こっちです。

隊員とともにリビングに向かった。

えっ?

美帆が、いない?

リビング、トイレ、寝室、どこにもいない。

部屋中探しだが、どこにもいなかった。

美帆はあの短い間にいなくなっていた。

そんな…。

焦った私は救急隊員に言った。

美帆がいなくなってしまったんです。

一緒に探してもらえませんか?

お願いします!

あぁ、どうしよう。

あんな状態でどこかへ行くなんて。

美帆の身の安全が心配だ。
< 9 / 23 >

この作品をシェア

pagetop