王子様は13歳
よし、買うものは買ったし。
買い物終了!


買ったものをエコバックにつめて、持つ。


「あの、持ちます!」


「いーよいーよ」


すみません、と美保ちゃんは言った。


良い子だなー…。
留貴も、もしかして美保ちゃんの事が好きなのかもね。


こんな可愛くって良い子なんだし。


「ただいまー」


留貴の家に着いて、手洗いうがいしたあと、夕飯の準備にとりかかる。


「あの、作るのも手伝っていいですか?」


「いいよ。 ありがとう」


「こうしてると、姉妹みたいですよね?」


嬉しそうに、美保ちゃんが言った。


「あはは。 よかった、親子じゃなくて」


美保ちゃんみたいな妹、可愛くって彼氏なんか連れてこられたら怒るだろうなあ。


って、それってなんか父親みたい?


「なんか手伝える事ある?」


ひょっこりとやって来た留貴。


「いいよ、男の子は座ってて」


私がそう言うと、留貴はそう?と言ってテレビを見だした。


「美保、怪我するなよ?」


「しないもーん」


“美保”って、呼び捨てなのか…。
仲良いんだね。
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