王子様は13歳
料理も出来て、三人で食べる。
二人とも、美味しいって言って食べてくれた。


後片付けも終えて、しばらくした時、美保ちゃんが席を立った。


「では、私そろそろ帰ります」


美保ちゃんがもうかえってしまう。
…寂しい。


「留貴、送ってあげたら?」


私がそう言うと、美保ちゃんは真っ赤になっていた。


「じゃ、ちょっと行ってくる」


「はーい」


パタン、と玄関のドアが閉まって、私はリビングに向かった。
まるで自分の家のようにゴロゴロする。


「お腹いっぱいになったら眠くなってきたなー」


独り言を呟く。
ソファーで寝転がっていると、いつの間にか眠ってしまっていた。


「…まどか」


「…ん?」


目を開けると、留貴が居た。
私は目をこすり、起き上がる。


「美保ちゃん、送っていったの?」


「とっくの前にね。 もう22時だけど」


「まじ!? おじさんとおばさんは!?」


「まだ帰ってきてないけど」


そうなんだ。
仕事、大変なんだね。


「じゃ、私もう帰るね」


「もう?」


もう?って…かなりお邪魔したけど。
やっと?の間違いじゃない?
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