王子様は13歳
留貴は教科書とノートを閉じて、ペンを閉まった。


「終わったの?」


と聞くと、留貴は頷いた。


「どっか行こうか」


「へ?」


「デートしようよ」


…で、でーと!?
留貴と、でーと!?


「い、いいけど」


相手は留貴なのに。
いつも二人で出掛けたりするのに。


なんでドキドキするんだろう。


「わ、私…一回家帰るね!」


「なんで?」


「だって、私…部屋着のままだし」


部屋着のまま、留貴の家に居る事じたい、問題に思えてきた。


「いいのに、そのままで」


「いやだ! 着替えてくる!」


そう言って、留貴の家を出た。


まだ、ドキドキがおさまらない。



「何着ていこう」


部屋のクローゼットを開けて、悩む。


大人っぽい格好?
セクシーな格好?
純粋そうな格好?


いつもラフな格好しかしないから、分んない!
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