王子様は13歳
女の子は私を見て、ニコッと笑った。


か、かわいいなあ…。
なんておっさんみたいな事を思う。


「はじめまして。 留貴くんのクラスメイトの美保っていいます。 お姉さんですか?」


「あ、はあ…」


適当に返事する。


「隣の家のお姉さんだよ。 今日はおれが家に一人だから面倒見にきてくれたんだ」


いや、どっちかと言うと、面倒みてもらってるのは私の方な気がするんですが…。


「そうなんですか。 よろしくお願いします!」


ペコリと頭を下げる美保ちゃん。
礼儀正しいなあ。


「友達が来た事だし、私帰るね」


そう言うと、留貴は首を振る。


「夕飯、作っていってくれるんだろ?」


「え?」


「俺、料理は苦手なんだよね」


「作らさせていただきます」


あんだけお世話になったんだし、作っていこうかな。
てゆうか、いいのか、彼女は?


いや、彼女なのかな?


「良かったら美保ちゃんも食べていく?」


そう言うと、美保ちゃんは笑顔になって、


「いいんですか? ありがとうございます!」


と言った。
ほんと、可愛いのう。
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