大魔法使いの孫



 ケーキ屋まできてコーヒー頼むとか、ほんと有り得ないんだけど



 アタシは、甘い苺タルトをいっぱいに頬張りながら尚を冷たい目で見る



 「なんだよ、その目は…」



 「いーえ、何でもございません」


 「……。ここのケーキ美味いだろ?」


 「へ?あ、うん!とても美味しい♪」


 苺の酸味とクリームの甘み、そしてスポンジの柔らかさがとてもマッチしていて、とても美味しい


 「連れてきて良かった」


 尚はそう言うと微笑んだ


 その笑顔はケーキより甘かった


 「……っ////」


 あの笑顔反則だから…


 「どうした?」


 「ううん、何でもないっ!」


 告白されてからアタシ、明らかに尚のことを気になり始めた


 初めはほんと苦手な奴って思ったけど、絡んでみると良い人で


   アタシ、惹かれていってるのかな…




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