大魔法使いの孫



 強い光に包まれたと同時にドクーゼは灰となり地へ還った


 荒れ果てた地


 崩れ落ち跡形もなくなった建物


    静まり返った世界にアタシは一人立っていた




「はぁ…はぁ…」


   体が痛い…


   溶けるように熱い…


 これが代償…?


 いや、まだ弱気になるのは早いね


 最後にやらなくてはならないこと…


 「我が命と引き換えに、ここに居る者の命を吹き返らせたまえ」


 まだ間に合う


 魂は向こうには行っていない





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