大魔法使いの孫



 教室のドアの前まで来ると


 「じゃあ、私が『転入生を紹介します』と言うのでその時入ってきて下さい」


 とだけ言って教室の中に入って行った



 
 「皆さん、ついに三年生ですね。受験の年でもございますね。さて、今日は転入生を紹介します。どうぞ」



 アタシはその言葉が聞こえたと同時に教室のドアを開けた


 ーガラッ。


 アタシが入ってきたと同時にざわめき出す教室


 「えー、ブスじゃない?」


 「地味すぎなんだけどー(笑)」


 「キモーイ」


 「今時ひざ下スカートにメガネに三つ編みって…昭和かよ(笑)」


 次々に聞こえてくる声


 小さい声で言ってるつもりだろうが、アタシには丸聞こえだった




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