On Your Mark
「僕たちを第四防衛ラインに配備したということは、はっきりと分かっているわけではなさそうだ。
現にこうして移動しているにも関わらず、まだ第四防衛ラインに向かっているんだろ」
「ああ、それは間違いない」
「恐らくこの子が羽根を広げて飛ぶときだけ、この子の居場所が分かるんだと思う。
つまりはそういう能力を持っている人間が一人、本部にいるということだよ」
「・・・なるほど、ね」
飛んでしまえば居場所が知られてしまう、何ともこの子は残酷な運命だというのか。
いや、この子だけじゃない。
こんな世界に生まれてきた、僕たち全員が残酷な運命なのだ。
「君も『君』とか『この子』じゃ可哀そうだな」
「ソラ」
「はっ?」
イビルが唐突もない言葉を発したので、僕とレイは揃って聞き返してしまった。
「ソラ、そう呼んでもいいよね」
女の子を見ると、自分のことを呼ばれているのか分かっているのかどうか分からないが、それでも嬉しそうに満面の笑みで僕たち三人を見ていた。
現にこうして移動しているにも関わらず、まだ第四防衛ラインに向かっているんだろ」
「ああ、それは間違いない」
「恐らくこの子が羽根を広げて飛ぶときだけ、この子の居場所が分かるんだと思う。
つまりはそういう能力を持っている人間が一人、本部にいるということだよ」
「・・・なるほど、ね」
飛んでしまえば居場所が知られてしまう、何ともこの子は残酷な運命だというのか。
いや、この子だけじゃない。
こんな世界に生まれてきた、僕たち全員が残酷な運命なのだ。
「君も『君』とか『この子』じゃ可哀そうだな」
「ソラ」
「はっ?」
イビルが唐突もない言葉を発したので、僕とレイは揃って聞き返してしまった。
「ソラ、そう呼んでもいいよね」
女の子を見ると、自分のことを呼ばれているのか分かっているのかどうか分からないが、それでも嬉しそうに満面の笑みで僕たち三人を見ていた。