Dear,boy.
もうすぐお昼に近づく頃。


皆さんと話していて、すっかり忘れていた。


「あー、腹へったぁ。」


翔さんが呟くと、篠原さんが立った。


「何食べたい?」


俺に聞いてきて、うーん。と考えていると…、


『あっ!俺が作るんで良いです!!』


「そう…ですか。」


「隼斗は、今まで料理担当だったんだよ。」


望月さんにそう耳打ちされ、悲しそうな顔をしている篠原さんに、目を会わせた。


『あの、そしたら俺と一緒に作ってくれませんか?』


そう言うとパアッと顔が明るくなった。


「あー…、でも味噌汁と漬け物とご飯だけの飯はやめてくれ。」


翔さんに言われ、冷蔵庫を見ると、


味噌、大根、冷凍されているご飯、おしんこがあった。


『今までこれで生活してきてたんですか!?』


俺がそういうと、


「俺達は普段、仕事であんまりここに居ないからな。翔や隼斗は週に2日はいるが。」


中薹さんがそういうと、ふと疑問に思った。


『皆さん、何の仕事されてるんですか?』


「おまっ!それ知らねぇでこの仕事やってんのか?」


翔さんに言われ、うーん。とうねる。


「俺達の仕事は…こういうことだよ。」


チュ とリップ音がするのと同時に、一也さんの顔が離れ、唇と顔に熱が籠る。


「おい、一也。人前でやめろ。」


中薹さんがそう言って、一也さんをぶんなぐってた。


いたそう…とか思いながら仕事を考えた。


見るからにはA○とかではなさそうに見える。


「まだわかんねぇの?」


翔さんにどやされながらも考えた末に出てきた答えは…


『ホスト…ですか?』


「ピンポーン!」


一也さんが俺を抱きしめてそう言った。


耳元で

「さっき、顔紅かったね」


と低く、甘い声で囁かれ、


ひぅ!

と変な声を出してしまった。


耳が弱いのか…俺は。


自分でも分かったことを、改めて恥ずかしく思う。


「ねぇ、俺もらってもいい?」


『え?何を…』


俺の言葉を遮り、


「お、俺だってゆずんねーからな!」


「少し興味がわきました。」


「俺も譲らないよ。」



「覚悟しててね。姫。」




これから大変そう…;
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