もしも明日もあったなら。

「………」

「実陽ー…」

私、花咲実陽は今とてもとても苦しいです。
何故なら、

「ねぇ、橋本、今度のアレさー」

「あぁ」


…そう。うちのクラスの第二の白石さんが弥生と喋っているのです。
つまり嫉妬しまくってるのです。

ゆかりと駿が心配そうに聞いてくれる。

「だから、大丈夫だって!何でそんなに心配してるの」

私がそう言うと、二人の代わりに隼人が、

「だってお前涙目になって眉間にすげーしわ寄ってるからだろ」

「!?」

わ、わからなかった…。
そりゃあ二人が心配してくれるわけだ。
こんな怖い顔してたら……

私がそうやってオロオロしてるうちにも、第二の白石さんは弥生と長く喋ろうとする。

「じゃあー、橋本はぁ、それをする気なんだねぇ」

「そうだよ。今日にも提案してみる」

「頑張れ~」


会話を強制終了させた弥生がこちらに走ってきた。

私はすかさず、

「何のはなしをしてたの?」

と聞いた。
それにたいして弥生は、

「ごめん、言えない」

その一言で私は凍り付いた。
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