もしも明日もあったなら。

放課後になると雨宮君が飛んできた。

「実陽ちゃん!!大丈夫なんか!?」

そう言って廊下を走ってまで私のところへ来てくれた。

「なんや、お前もいたんかい」

雨宮君がお前、と言ったのは弥生のことだった。
この二人はどうやら折り合いが悪いらしい。

「うるさい、雨宮。おれら委員会行くから黙って」

心底めんどくさそうに弥生が言った。

「自分なに言うてんの、俺も委員やで?教室行くのに実陽ちゃん誘いに来ただけや。むしろ自分黙り?」

雨宮君が爽やかに、かつ、反撃していた。

…この二人が何を争っているのかはわからないけど、私を挟んで喧嘩するのはまじでやめてほしい。

二人ともでかいから怖いんです……。



結局、教室に着くまでは口喧嘩していた。
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