もしも明日もあったなら。
え…?
驚いて前を向くとゆかりが白石さんをひっぱたいていた。
「なにすんのよ、ゆかり!!」
「それはこっちのセリフだ!実陽に何言ってんの!?ほんとにお前あたしと同じ人間なの?信じられない!!」
あまりのことに状況が飲みこめなかった。
「それにあたしが隼人と喋んなっていうならいいよ、べつにいいけどさ!実陽関係ないでしょ!?あたしはお前のそういうところが嫌いなの!!!」
なんか、よくわからないけど、ゆかりがかばってくれているという事だけ理解できた。
嬉しくて涙が出そうだった。
「なに?友情ごっこ?笑わせないで!もういいわよ!!」
といって白石さんは走り去った。
「実陽、大丈夫!?」
そういってゆかりは近寄ってくれてきた。
「う、うん。大丈夫だよ。それに、正論すぎて何も言い返せないし…」
「もう!そんなにテンションが低くてネガティブなのはあたしの知ってる実陽じゃないよ!」
ゆかりが明るく笑ってそう言ってくれた。
「うん、ありがとう」
私たちはこれからどうするか話しながら教室へ戻った。
ゆかりはあいつの言いなりになるのなんて嫌だ、って言って今まで通り隼人に接することを決めた。
私もそれがいいと思った。