もしも明日もあったなら。

私達はその後解散し、何故か弥生が送ってくれることに。
ゆかり達がにやけてたので、明日隼人を代わりに仕返しすることにしようと決めた。


「…もうそろそろ受験だな、」

不意に弥生がそう言った。

「そうだね…私達、受験生だったもんね」

楽しすぎて忘れてたや、と言う。

「そうだな。おれも…もう頑張らなきゃな」

「私も頑張る!…でも、みんなと違うのが嫌だよ…」

「まぁ、そうだけど頑張ろうよ」

弥生に言われたら頑張るしかない。

「ありがとう。弥生も頑張れ!」


そんなことを話しているうちに家の近くまで着いた。

「ありがと、この辺までで大丈夫だよ」

「どうせだから家まで送るよー」

そう言って笑った。
思わずドキッとした。やっぱり、私、弥生のことが好きなんだなぁと改めて思った。


修学旅行を終え、体育祭を終え、文化祭を終え、親友の恋路を応援して、

私に残されたものはもう、『受験』と『恋』。



それを考えて、私はある決心をした。

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