もしも明日もあったなら。

*

授業が終わって、今日は塾かなーとかそんなことを考えながらあたしはぼーっとしていた。

すると不意に横から隼人が、

「おいゆかり、今の聞いたか!?」

と凄い早口で伝えてきた。

聞いたも何も今あたしはぼーっとしていたわけで。

「何?どうしたの」

と聞くと、

「今弥生がさ、『実陽とも離れちゃうのか、何か寂しいな。お前がいないと』って実陽にいったんだよ!!」

…わぁ。良かったじゃん!
実陽の方を見てみると、案の定顔を真っ赤にして頭上にハテナマークをたくさん浮かばせていた。


あたしが頑張って恋が実ったんだから、次は実陽、の番だよ。

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