もしも明日もあったなら。

「お前らすごかったな!」

「当たり前じゃん!」

「しかし、まさか実陽がサッカー出来るとは…驚いた」

「え…隼人酷い…」

「うっわぁ!ごめんごめん!嘘、嘘だからぁぁ」

「隼人なに実陽いじめてるの!?」

「いじめてねぇよ!?」

今はみんな…五人で休憩中。
私はその間ずっとタオルを頭に乗せてた。


「ねぇ、それって効果あるの?」

急に橋本くんが話しかけてきた。

「えっ、えっ、どれ…?」

私はパニックになってしまい、上手く考えられない頭で絞り出した答えがこれだった。

「コレ」

そう言って橋本君は私の頭に手を乗せた。

「…っ!?」

私は赤くなって固まっているだろう。
それでもゆかりと隼人が口喧嘩を止めてニヤニヤとこちらを見てるのはわかった。
助けてよ。

「あっ…、タオル?」

「うん、そう」

「まぁ…頭に直射日光が当たらないからいいんじゃないかな?」

手がどかない。

「ふーん…おれもやろうかなー…」

「や、やってみたら?きっと自分で体験すればわかるよ!!」

そう言うと橋本君は、

「わかった」

と言って私のタオルを橋本君の頭に乗せた。

「わ、私のタオル…!?」

「ダメだった?」

「だ、ダメじゃないです!!全然大丈夫!むしろどうぞ!!!!」

何言ってんだろう、私。

橋本君の行動についていけなさすぎます…。
ある意味隼人を尊敬した瞬間だった。
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