もしも明日もあったなら。
「おっは~」
と、だるそうな声がした。
上を見ると、隣の席の『岩原隼人』がいつの間にか登校していたらしい。
「あ、隼人おはよう」
「おっ、隼人じゃん。遅刻じゃないなんて珍しいな」
ゆかりはからかい口調で笑う。
隼人は私と同じ小学校で親友みたいな存在。もちろん橋本君が好きなのを知っている。そしてサッカー部員。
「実陽、今日こそ喋れよ?」
「そーだそーだっ!橋本もまってんぞ!!」
「無理だよ~...」
「またそんな弱気ー!」
「絶対弥生もおまえが好きだから大丈夫だって!」
「わかんないじゃんよー」
三人で喋っていると時間がすぎるのは早く、いつの間にか本鈴がなる時間。
「じゃああたし戻るわー」
ゆかりは少し席が離れてるからちょっと前に戻らなければいけない。
「うん、あとでね」
そんな会話を交わした後、本鈴が鳴った。