もしも明日もあったなら。

なんだかんだいって夏まつり。
もう宿題はゆかりのおかげで(というのも、ほぼまる写ししただけである)全部終ったのだった。

今は六時半。ゆかりとの待ち合わせの時間だ。
夏まつり自体は七時からだから時間には余裕がある。

一人で待っていた。

…寂しい。

いじけて携帯をやっていた。
すると、

「実陽ー!!」

とお馴染みの明るい声がした。
やっと来たらしい。

「遅いよー」

「ごめんごめん!」

「まぁいいか、ゆかりめっちゃ可愛いー!」

「今日の為の新品です」

ドヤ顔をして自慢するゆかり。可愛い。

「でも実陽も可愛いじゃん!なになに、やっぱり愛しの橋本の為ですか?このリア充め!!」

「ち、違うし!もう!先言っちゃうから!」

「うわわ、ごめん怒らないで~」

口では謝ってるのにニヤついてるよ、ゆかり…。
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